商品解説

女性はミノキシジルタブレットは利用できるのか

投稿日:2019年6月30日 更新日:

ミノキシジルタブレットは男性向けの薄毛治療薬の、最終兵器でもあります。

というのは、日本の医学会ではこのミノキシジルを内服する「ミノキシジルタブレット」は利用が推奨されていないからです。

しかし、その効果は確かなもので、そのため薄毛治療の専門クリニックなどでは、徐々に利用が広まっているのです。

そして実はこのミノキシジルタブレットは、女性にも利用されている実績があります。

果たし、本当に女性はこのミノキシジルタブレットを利用できるのでしょうか。

ミノキシジルタブレットとは一体何か

ミノキシジルタブレットを名前だけでしか聞いたことがない人のために、もう一度ミノキシジルタブレットがどんなものなのか、解説します。

ミノキシジルという成分は、男性向けにも女性向けにも提供されている育毛剤「リアップ」の主成分です。

リアップは日本での商品の名前で、海外でもこのミノキシジルが含まれた育毛剤は大人気で、初めて発売されたミノキシジル入り育毛剤の名前は「ロゲイン」というものでした。

ミノキシジルは口から飲んだら危険か

実はこの「ロゲイン」が開発された背景もさかのぼってみると、ミノキシジルは育毛剤として開発された成分ではなく「高血圧」の治療薬として開発されていた歴史があるのです。

その高血圧の治療薬は「ロニテン」という名前で、この「ロニテン」は口から飲む錠剤タイプの薬、つまり内服薬でした。

ロニテンはアメリカでも承認を受けて販売がされていましたが、開発当初からある副作用の報告がされていました。

それが「多毛症」という、体中のいたるところの毛を生やす副作用です。

この副作用に着目して育毛剤にできないか、と考えた結果、完成した育毛剤が「ロゲイン」なのです。

つまり、元々はこの「ロニテン」という内服薬でミノキシジルは利用されており、かつこの「ロニテン」も承認を受けて販売された薬なので、ミノキシジルを口から飲むこと自体は用法や用量を守れば、致命的な危険性はないのです。

「ロニテン」は古い薬で現在は使われていない

しかし、「ロニテン」も現在はほとんど利用がされていません。

現代では、常に新しい薬が開発されている状態で、特に生活習慣病である高血圧も、多くの薬が日々開発されて発売されている状態となっています。

ロニテンは古い薬のため、現代では新しく開発された薬を高血圧の治療でよく使われるようになっており、ロニテンで高血圧を治療するケースは少なくなっています。

具体的に古い薬が使われなくなる要因としては、やはり薬の効果や副作用の改善が考えられます。

同じ治療対象の病気でも、なるべく飲む薬の量は少ないほうがよいです。

また、薬がよりピンポイントで原因に作用するようになれば、それだけ副作用が出るリスクは低くなります。

こういった改善が常に行われる結果、古い薬は少しづつ淘汰されていくのです。

ロニテンもまた、現代の薬と比較すると、その副作用や効果などで、あまり利用がされなくなっているのが実情です。

生えるのは「ミノキシジル」だが…

高血圧の薬としては、ロニテンはあまり使われなくなっていますが、それでも「発毛効果がある」という点では、ロニテンのミノキシジルに勝る成分は現代でもほとんどありません。

高血圧治療としては後塵を拝していても、発毛効果としてはナンバー1なのがミノキシジルです。

育毛剤としてよく利用されており、日本の医学会からも最も推奨度が高い成分として紹介されています。

しかし、残念ながら日本の医学会が推奨するのは、あくまでもミノキシジルの育毛剤で、「ミノキシジルタブレット」については、むしろ使わないように推奨されている用法となっています。

多くの薬には効果と同時に副作用がつきもので、最終的には効果と副作用のバランスを見て便益が勝る、と判断された場合、その薬が承認されます。

ミノキシジルタブレットは水面下ではかなり活用されていて発毛効果が高いことは、かなり一般的な認識となってきていますが、薄毛治療は長い期間使い続けないといけないということもあり、まだ未知数な副作用の可能性があることや、薄毛治療は直接生命の危機に関わるものではない中で、そのリスクをとるべきなのか、というところが焦点となっています。

このあたりがはっきりとしないうちは、なかなかミノキシジルタブレットが薬として承認を受けて、一般的な治療法として確立されることはないでしょう。

薄毛治療の専門クリニックでは使われている?

まだまだミノキシジルタブレットが正式に薄毛治療薬として、承認を受けることはなさそうだと紹介しましたが、実は既にミノキシジルタブレットを女性に提供しているクリニックもあります。

承認を受けていないのになぜ?、というところから、説明していきます。

医師は自身で治療方法を決めることができる

そもそも、なぜそんなことが起こるかというと、医師はある程度自身の判断で、どのように治療方法を行うか、ということが決めることができるからです。

承認を受けていなくても、自身がよいと思った治療方法であれば、実施してかまわないことになっています。

ただし、承認されていない薬などを使うとどうなるかというと、基本的にはすべて医師の自己責任となってしまい、治療費用や何か起こった際のお客様との合意などは、自身ですべて行わなければいけなくなります。

しかし、上記のことを受け入れることができれば、医師としては自分でいろいろ治療方法を考えて、医療サービスを実施できるのです。

美容整形などは上記の前提の中で行われている治療サービスで典型例で、最新の治療がどんどん取り入れられている一方で、金額も非常に高くなっているのです。

女性向けの薄毛の治療は、女性向け美容整形のクリニックが診療科を設けていることが多く、上記のような前提で治療サービスが行われています。

つまり、クリニックが女性向けにミノキシジルタブレットを提供していても、利用者との合意が取れていて、医師がしっかり安全を管理していれば、それ自体は大きな問題はないのです。

薄毛治療に強いクリニックを中心に提供実績あり

どんなクリニックが女性向けにミノキシジルタブレットを提供しているのかというと、男性向けの薄毛治療に強いクリニックの女性専用の診療科などが取り扱っています。

例えば、東京ビューティークリニックは、男性向けの薄毛治療で有名なAGAスキンクリニックのグループです。

AGAスキンクリニックは男性向け薄毛治療で非常に有名で、クリニックも全国に構えている大きなグループです。

独自の薄毛治療薬「Rebirth」ブランドを開発しており、育毛剤や内服薬など複数のタイプの薬があります。

それぞれ、薄毛の治療に効果のある成分などを合成していますが、育毛剤・内服薬ともにミノキシジルが含まれています。

つまり、内服薬は「ミノキシジルタブレット+アルファ成分」という言い方もできます。

この「Rebirth」ブランドには「Rebirth Lady」があり、「Rebirth Lady」は女性用となっています。

この「Rebirth Lady」の内服薬、育毛剤両方にもミノキシジルは含まれており、つまり女性向けの治療薬として、ミノキシジタブレットを提供していることになります。

グループとして実績が豊富なクリニックなため、効果が出るからといって女性向けにミノキシジルタブレットを処方しているというよりは、効果が出るかどうか、またそれは安全かなどは、しっかりと研究をして、そのうえで処方をしているようです。

また、上記以外の治療薬も複数用意していて、患者側の希望に応じて様々な治療方法が選べるようにもなっています。

その他のクリニックとしては、「ドクターズヘアレディース」という治療方法を取り扱っているクリニックも、ミノキシジルタブレットを処方しています。

このドクターズレディースはミノキシジルタブレット入りの女性向け治療薬のブランドで、クリニックはこれを活用して女性の薄毛の治療を行っています。

取り扱いのクリニックは全国で100近くはあるようです。

女性としてミノキシジルタブレットを使うべきか

女性として、このミノキシジルタブレットを利用すべきかどうか、悩ましいことです。

体への負担があり、副作用をすべて避けて効果だけ得るようなことはできません。

ミノキシジルタブレットの特徴を理解し、該当する場合にのみ、利用を検討するとよいかもしれません。

ミノキシジルタブレットの特徴は一言で言うと、効果が高く副作用も多少ある、というものです。

髪の毛をほとんど失ってしまった男性でも、時間をかければフサフサになる例もあり、この発毛パワーは非常に強いです。

しかし、女性の薄毛は男性みたいに髪が完全になくなって、頭皮が見える状態になることはあまりありません。

少し薄くなった、ボリュームが減った、という症状が一般的です。

そのため、上記のレベルであれば、もう少しほかの治療方法を検討してもよいかもしれません。

あるいは同じミノキシジルでも、まずは育毛剤からスタートするほうがよいでしょう。

本当に髪の毛が多く抜け落ちて、隠しきれなくなったり、精神的に苦しいと感じた状態になって初めて、ミノキシジルタブレットの利用を検討するとよいのではないかと思います。

あと、注意が必要な点として、産後に起こる薄毛は、それなりに大きく髪を失うことがありますが、この症状と考えられる場合は、ミノキシジルタブレットはあまりおすすめではないでしょう。

ミノキシジルタブレットは効果はありますが、その効果がでるまでに3か月ぐらいは最低でもかかります。

女性の産後の薄毛は一時的なものであることが多く、放っておいても改善されることが多く、またその改善にかかる期間もミノキシジルタブレットの効果がでる3か月と同じぐらいです。

すぐに効果がでるわけではなく、産後の薄毛は自然治癒することが多いので、この場合は生理現象とあきらめて、違う方法で対応するようにしましょう。

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