女性の薄毛にはいくつか種類があります。
薄毛の種類によって、行う対策なども変わってくるため、自分がどの種類の薄毛で悩んでいるのか、確認しておくとよいでしょう。
正確には、薄毛専門のクリニックなどで相談するとよいですが、特徴的な薄毛の種類もいくつもあるので、自分でもおおよそ判別ができることもあります。
主に老化で発症する「びまん性脱毛症」
慢性的な薄毛に悩んでいる場合は、このびまん性脱毛症であることが多いです。
原因は、詳細は様々ですが、大きくは体の老化によって髪の成長が落ちていくことです。
症状としては、髪の毛全体が薄くなります。
髪の毛全体が薄くなっているため、全体的な髪のボリュームが減ったように感じます。
また、頭頂部の分け目などは薄毛が目立ちやすく、この分け目の部分で自分が薄くなっていると感じる人も多いです。
老化が原因であるため、髪の毛が減っていく症状を止めることは難しいですが、ミノキシジルなどの医薬品を主体とした育毛剤を活用すれば、髪の毛が生えてきて症状が改善する可能性があります。
また、ひとそれぞれの正確な原因はわかりませんが、頭皮環境改善や髪への栄養補充、ホルモンバランスの改善などで進行が食い止められたり、改善する可能性があります。
育毛剤には、上記のような観点から育毛を行うものがあり、自分に合った育毛剤が見つかれば、医薬品などではなくとも効果がでる可能性があります。
部分的に髪の毛が抜け落ちる「円形脱毛症」
これは男女ともに発生する症状ですが、女性も円形脱毛症を発症します。
原因はストレスなどが考えられますが、まだまだ分かっていないことも多い脱毛症です。
症状としては、10円ほどの大きさの円形だけが髪の毛が抜け落ちてしまい、薄毛になってしまいます。
薄いというよりも、髪の毛がその部分だけなくなっているような症状が特徴です。
治療用の薬もありますが、数か月で自然と髪の毛が生えてきて治ることが多いので、治療をせずそのままにしておくことも多いです。
育毛剤などを使うよりも、生活習慣の改善などが必要になるかもしれません。
出産後に発症する「分娩後脱毛症」
分娩後脱毛症とは、女性が出産を行ったあとに薄毛になる症状のことです。
出産のために、体内の栄養素が枯渇したり、ホルモンのバランスが大幅に崩れることで発生する薄毛です。
実際は、髪の毛全体が薄くなっていますが、特に分け目などで薄毛が目立つことが多いです。
出産後少し時間がたてば、徐々に髪の毛が生えてきてボリュームが戻ってくると考えられます。
この場合は、育毛剤というよりも食生活などで、しっかりとバランスの良い食事をとって、体の状態を整えるほうが大事でしょう。
また、一時的なものであることが多いですから、帽子をかぶったり、髪のボリュームが減っていることが目立たないようなヘアスタイルにするほうがよいかもいしれません。
頭皮環境の悪化による「ひこう性脱毛症」
頭皮の環境が悪くなることも、髪の毛が薄くなる原因と考えられます。
シャンプーやスタイリング剤などが原因でフケが多く出てしまったり、頭皮が荒れてしまい、髪の毛が伸びずらくなってしまうと発症します。
原因は頭皮環境のため、シャンプーを変えたり、スタイリング剤などの利用をストップしたりすることで改善が見込まれます。
反対に、新しい育毛剤を利用すると、頭皮環境を悪化させる原因になることもあるので、このような症状が出た場合は、育毛剤の利用などは控えたほうがよいでしょう。
頭皮の皮脂の増加が原因の「脂漏性(しろうせい)脱毛症」
頭皮の皮脂が増えることで、発生するのが「脂漏性(しろうせい)脱毛症」です。
「ひこう性脱毛症」と同じように頭皮環境が悪くなることで薄毛が発生します。
両社の違いは、「ひこう性脱毛症」が頭皮の乾燥による荒れや、フケが原因となって発生するのに対し、「脂漏性(しろうせい)脱毛症」は頭皮の皮脂が原因になるところです。
もともと体質として、皮膚が乾燥しやすい乾燥肌なのか、皮脂が出やすい脂性肌なのかで、どちらが発症しやすいかも変わってくるでしょう。
外的な要因で発生する「牽引性(けんいんせい)脱毛症」
牽引性(けんいんせい)脱毛症とは、名前の通り髪の毛を引っ張ることで発生してしまう脱毛症です。
髪の毛をくくったり、かき分けたりしていると、髪の毛の根元などが薄くなったように感じることがあると思います。
実際に、髪の毛をかき分けているために頭皮が見えてしまい、薄毛になっていると勘違いしているケースも多いです。
薄毛と勘違いしてしまうケースと、牽引性(けんいんせい)脱毛症の違いを見極めるのは難しいですが、同じ場所をずっとかき分けていたり、髪の毛を結んで負担をかけてしまっていると、牽引性(けんいんせい)脱毛症になる可能性は高まります。
そのため、もし気になったら、分け目を変えたり、結び方を変えたりしましょう。